墓じまい

【完全ガイド】墓じまいの費用相場はいくら?内訳や手順も徹底解説

墓じまいを検討する50代夫婦と伝統的な墓石、費用相場の完全ガイド

墓じまいを検討されている方にとって、最も気になるのは「費用」ではないでしょうか。

墓じまいの費用相場は30万円~300万円程度と幅広く、お墓の状況や選択する納骨先によって大きく変わります。

この記事では、墓じまいの費用総額や内訳を詳しく解説し、費用を抑える方法もご紹介します。

墓じまいを検討されている50代以上の皆様に、安心して手続きを進めていただける情報をお届けします。

墓じまいとは?近年増加している理由

墓じまいとは、お墓を撤去して更地に戻し、取り出した遺骨を別の場所に移す一連の手続きのことです。

遺骨を放置したり廃棄したりすることは法律で禁止されているため、必ず新たな納骨先を用意する必要があります。

近年、墓じまいを検討される方が増えている理由には以下のようなものがあります:

墓じまい検討の理由

  • 少子高齢化により、お墓を継承する人がいない
  • 子どもに負担をかけたくない
  • 遠方に住んでいてお墓参りが難しい
  • 管理費の負担が重い

このような状況から、多くの方が墓じまいを選択肢として考えるようになっています。

墓じまいとは何か:お墓の撤去と遺骨移動の説明図と、少子高齢化、子どもの負担軽減、遠方居住、管理費の4つの増加理由

専門家からのアドバイス:墓じまいは一度行うと元に戻せないため、家族でよく話し合い、納得した上で進めることが大切です。特に遺骨の新たな納骨先については、事前に複数の選択肢を検討しておきましょう。

墓じまいを始める前に知っておきたい7つの手続きステップ

墓じまいの費用総額と相場

墓じまいの費用総額は平均30万円~300万円が相場です。

この金額には、お墓の撤去費用だけでなく、行政手続きや新しい納骨先の費用も含まれています。

費用の相場に大きな幅があるのは、墓石の大きさや立地条件、取り出す遺骨の数、新しい納骨先の種類などによって変動するためです。

例えば、民間業者の「お墓の引越し&墓じまいくん」では、墓地の面積によって基本料金が変わり、0~2㎡未満で159,000円から、4~5㎡未満で319,000円からとなっています。

一方、イオンライフの場合は217,800円(税込)から墓じまいのサービスを提供しており、行政手続き代行、遺骨の取り出し、墓石の解体・処分、墓地の更地化、遺骨の受け渡しまで含まれています。

墓じまいの費用に影響する要素

墓じまいの費用は以下の要素によって大きく変動します:

  1. お墓の大きさ(面積):面積が広いほど、撤去費用は高くなります
  2. お墓の立地条件:山間部など重機が入れない場所は手作業になるため費用が高くなります
  3. 取り出す遺骨の数:遺骨の数が多いほど、取り出し・運搬費用が増加します
  4. 新しい納骨先の種類:合葬墓、樹木葬、納骨堂など選択肢によって費用が異なります

墓じまいの費用内訳

墓じまいの費用内訳図:お墓の撤去費用20~50万円、宗教関連費用3~30万円、行政手続き費用~2,000円、新納骨先費用10~250万円

墓じまいにかかる費用は、大きく分けて以下の4つに分類できます。

1. お墓の撤去に関する費用:20万円~50万円程度

  • 墓石の撤去・処分費用:20万円~50万円程度
    ※1㎡あたり10万円~15万円が目安
  • 遺骨の取り出し費用:1柱あたり3万円~5万円程度
  • 遺骨の搬送費用:1柱あたり2万円~3万円程度

2. 宗教関連の費用:3万円~30万円程度

  • 閉眼供養(魂抜き)のお布施:3万円~10万円程度

墓じまいの前に行う閉眼供養(魂抜き)の意味と流れ

  • 離檀料(檀家を離れる場合):無料~20万円程度
    ※寺院や地域によって異なります

寺院墓地の場合に発生する離檀料の相場と交渉術

  • 御車代・御膳代:各3千円~5千円程度

3. 行政手続きに関する費用:数百円~2,000円程度

  • 埋葬証明書(現在のお墓から取得)
  • 受入証明書(新しい納骨先から取得)
  • 改葬許可証(自治体から取得)

4. 新しい納骨先に関する費用:10万円~250万円程度

新しい納骨先によって費用は大きく異なります。

納骨先の種類費用相場
合葬墓3万円~30万円/1人
樹木葬10万円~150万円
納骨堂30万円~200万円
その他永代供養墓3万円~200万円
墓石のお墓80万円~250万円
散骨3万円~30万円/1人
送骨3万円~10万円/1人

また、新しい納骨先での開眼供養(魂入れ)のお布施として3万円~6万円程度が必要になることもあります。

墓じまいの手順と各段階での費用

墓じまいは以下の手順で進めていきます。それぞれの段階での費用も確認しておきましょう。

1. 事前準備・相談

まずは家族でよく話し合い、新しい納骨先を検討します。この段階では特に費用はかかりませんが、見学や資料請求などの時間と手間が必要です。

おすすめの商品:墓じまいの手順や注意点をまとめた書籍『令和版 墓じまい・改葬ハンドブック』が参考になります。

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2. 墓地管理者・寺院への連絡

現在のお墓の管理者や寺院に墓じまいの意向を伝えます。寺院の場合、閉眼供養(魂抜き)と離檀の手続きが必要です。

  • 閉眼供養のお布施:3万円~10万円
  • 離檀料:無料~20万円

3. 行政手続き

墓じまいのためには「改葬許可」が必要です。以下の書類を準備して自治体に申請します。

  • 埋葬証明書の発行手数料:数百円
  • 受入証明書の発行手数料:数百円
  • 改葬許可申請の手数料:300円~1,500円

手続きの詳細は厚生労働省の墓地、埋葬等に関する法律のページで確認できます。

4. 墓石の撤去・遺骨の取り出し

石材店や専門業者に依頼して、墓石を撤去し遺骨を取り出します。

  • 墓石の撤去・処分費用:20万円~50万円
  • 遺骨の取り出し費用:3万円~30万円(遺骨の数による)

5. 新しい納骨先への納骨

取り出した遺骨を新しい納骨先に移します。納骨先によって費用は異なります。

  • 納骨先の費用:3万円~250万円
  • 開眼供養のお布施:3万円~6万円

墓じまいの費用を抑える方法

墓じまいの費用を少しでも抑えたい方のために、いくつかのポイントをご紹介します。

1. 複数の業者から見積もりを取る

墓石の撤去費用は業者によって異なるため、複数の石材店や専門業者から見積もりを取って比較しましょう。見積もりは無料で行っている業者も多いです。

おすすめの商品:複数業者に一括見積もりができる『墓じまい一括見積もりサービス』を利用すると便利です。

2. 比較的費用の安い納骨先を選ぶ

新しい納骨先は費用に大きな幅があります。予算に応じて、合葬墓や永代供養付きの納骨堂など、比較的費用が抑えられる選択肢を検討しましょう。

3. 家族や親族で費用を分担する

墓じまいは家族全員に関わることです。可能であれば、費用を家族や親族で分担することも検討しましょう。

4. 公営の納骨堂や合葬墓を利用する

自治体が運営する公営の納骨堂や合葬墓は、民間より費用が抑えられることが多いです。お住まいの地域の公営施設を調べてみましょう。

墓じまいに役立つ商品・サービス

墓じまいを進める上で役立つ商品やサービスをご紹介します。

1. お墓の整理に役立つアイテム

お墓を片付ける際に便利な「お墓掃除セット」があると便利です。ブラシや専用洗剤がセットになっています。


2. 遺骨を安全に運ぶための骨壷カバー

取り出した遺骨を新しい納骨先へ運ぶ際に使用する「骨壷カバー」は、持ち運びやすく、遺骨を丁寧に扱うことができます。


3. 手元供養のためのミニ骨壷

墓じまい後の選択肢:手元供養の方法と費用

一部の遺骨を手元に残して供養したい方には、「ミニ骨壷」がおすすめです。

小さくてもしっかりとした作りで、大切な方を身近に感じることができます。


4. 墓じまい代行サービス

墓じまいの手続きや作業を一括して代行してくれるサービスもあります。

遠方にお住まいの方や、手続きの負担を減らしたい方におすすめです。

まとめ:墓じまいの費用と検討すべきポイント

墓じまいの費用総額は30万円~300万円程度が相場ですが、お墓の状況や新しい納骨先の選択によって大きく変動します。

費用の内訳としては、墓石の撤去費用、行政手続き費用、新しい納骨先の費用、そして宗教関連の費用が主なものです。

墓じまいを検討する際は、以下のポイントを確認しましょう:

  1. お墓の大きさや状況を確認する
  2. 新しい納骨先の種類と費用を比較検討する
  3. 複数の業者から見積もりを取る
  4. 家族でよく話し合い、納得した上で進める

墓じまいは一度行うと元に戻せないため、慎重に検討することが大切です。この記事が皆様の墓じまいの参考になれば幸いです。

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